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AMDを配信用PCとしておすすめしない理由

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最近たまに聞かれるのがAMDで配信専用機を作成するのはどうか、ということですが、以前の記事でもご紹介した通り当ブログでは推奨していません。

その理由について今回は解説していきたいと思います。

使えるキャプチャーデバイスが限られる

 

まず、当ブログで紹介しているAverMEDIA製のキャプチャボードは、AMD非推奨となっています。USB3.0/3.1での接続時に不具合がある、とのことです。もう少し詳細を書くと、Asrock、AMD製のUSB3.0/3.1ホストコントローラーを使用時に不具合が出ています。これは(IOデータなど)他のメーカーのキャプチャデバイスでも確認されているので、相性問題があるようですね。

キャプチャデバイスが対応したものであればもちろん動くのですが、AMDは他にもハードルがあります。

 

ゲームPC・配信専用機のどちらかでしか使いづらい

 

AMDの性能はとても高いのですが、他の周辺メーカー・ソフトメーカーとの連携が弱いです。例えば最近Intel系GPUのNVIDIAは、グラボの機能をアップデートし、1台PCでもかなりの範囲のゲーム配信が可能になりました。

しかしAMDの場合、ゲームしながら配信を行うと、ゲームがフレーム落ちどころではないくらいにカクついてしまい、まともにプレイ出来ない状態になってしまうものもあります。相性によってはAMDのほうがいい場合もありますが、あまり聞きません。

Intelの性能自体はAMDに負けていますが、周辺業界との連携をうまくやっているので、PCデバイスとして販売されているもののほとんどが使用できると思っていいです。(Mac専用はもちろん不可です)

配信専用でうまくAMDを使うと、Intelよりも高速エンコードで配信は出来るのですが、その実現にマシンを組み設定する時間を考えるとかなり大変です。わずかな遅延を削るよりも面倒が少ない方がいい、と判断しIntelを推奨としています。4K配信ではAMDが優位ですが、4K配信をメインにしている人はおそらく少数ですから、HD画質での配信を考えたらおすすめはIntel一択にしています。

 

AMDは性能は高いが相性問題が多い

 

全てはこの一点に尽きます。メモリですら相性があるので、AMDを自作しようという人はかなり調べてからでないと正直おすすめしづらいです。キャプチャーデバイスもですが、使いたいデバイスも対応をいちいち調べないといけないので、これいいな、で買えないことも多くなってしまうのです。

ただ、現状で最高スペックのPCを作成しようと思ったら、コンシューマレベルならAMDになってきます。そして単純な演算速度で言えば、同程度のCPUの場合、AMDが勝ちます。

その根幹にあるレイテンシやコア間通信の話をし始めると、ここでの趣旨と変わってしまうので避けますが、単純な処理能力で言えばIntelがAMDに勝てる見込みはないです。ですからワークマシンの中でもほぼ専用機としての扱いであれば、AMDの真価を発揮できます。こういった理由からプログラマの人たちが好んで使っていたりします。

ただ、動画編集はグラボ込みでもIntelの方が速いです。これらを鑑みると、私が配信・編集用のマシンはIntelの方が無難だよ、と言っているのはわかっていただけるのではないでしょうか。

 

AMDは決して悪いメーカーではない

 

AMDはどちらかというと、最先端を行き過ぎている感すらあります。Intelが第9世代から第10世代に代わっても、中身は正直ほとんど変わっていません。CPUを評価する一つの基準に回路の太さがありますが、Intelの回路の太さが14nmに対しAMDは5nmとおよそ1/3の太さです。同じサイズのCPUであれば、細いほど回路・コアを多く積めるので、どうやってもAMDの方がコアを多く積めてしまいます。しかもAMDはすでに次の規格を発表し始めているので、単純なCPU性能で言えばもう独走状態です。逆に言えば、それゆえの孤高になってしまっている感はちょっとあります。

性能は良くて安いので、上手く使えばめっちゃくちゃ便利なのですが、便利に使うまでのハードルが初心者には高いです。

そして現在のPCはそれ単体で使うことがほとんどありません。グラボを始めとした周辺の対応が遅れているのは、正直に言って使いづらいと思います。

特にUSB周りでの不具合はわりと致命的です。SDやスマホを認識しない例もあるので、PCがそれ一台しかない場合は対処がなくなってしまう場合もあります。ただ、IntelでもUSB3.0/3.1は不安定になったり、不具合が出ることもあるのでIntelが絶対というわけでもないです。ただ、AMDに比べたらかなり少ないです。

 

新しいことをするときはIntelが無難

 

という風に説明する人が多いのは、ある意味致し方ないと思います。私も以前はAMDを利用していた時期がありましたが、現在は動画などのデータ編集をしたりもするのでIntelにしています。Intelで使えてAMDで使えないはわりとありますが、逆は聞かないので、何か新しい事をしようとした際に、いちいち対応を調べて探したくないというのが本音です。

そしてどちらのメーカーでも、PCの一般的な使用に必要なコアで言えば、8もあれば十分で、配信でも12・16スレッドもあれば十分です。そしてIntelは前の世代と基本的な性能は変わらないので、前世代の同クラスCPUで組んでもほぼ差がないのです。もちろんコスト差が変わらなければ新しいもので良いですが、必要な機能を限ればIntelでも十分安く組めます。

大事なのは「やりたいことにすぐ取り掛かれる」だと私は思っているので、AMDは最初から選択肢に入れていません。PCを導入するのは効率化ですから、効率化のために非効率になるのはよろしくないと思います。

逆に、専用機でAMDの真価を発揮できれば素晴らしく良いです。例えば、今まで30分掛かっていた処理が15分で終わるなら、単純に二倍の仕事量をこなせるわけですから。ただ、それを実感できる人は、世の中でもかなり少ないと思います。多くの場合、PCは専用機でなく汎用機(色々な用途に使う)で、ここを見ている人もおそらくそうだと思います。

ですから、用途を限定した紹介であればAMDを推進することはあるかもしれませんが、配信環境など複合的に機器を利用する際に、かなり対応知識が必要になるため非推奨なのです。その一例にPS5があります。

 

PS5はAMDベースで開発されている

AMDは高性能ですが周辺との連携が弱いと先に書きましたが、逆にAMDに合わせてソフト開発をすればその性能を十分に活かすことができます。その一番良い例にPS5があります。PS5はAMDのCPUをベースに開発されていて、発表されている機能を見ると、市販ベースのパーツで組むと20万オーバーです。AMDで20万超えはかなりのハイスペックです。これに合わせてソフト開発をしていけば、4Kでも高フレームレートなゲーム機が作成可能だと思います。

現状このスペックをWindowsベースで動かすと4K60fps以上は難しいですが可能です。ゲーム専用機とすれば、もっと高いレベルで可能ではないかと思います。それくらいAMDのポテンシャルは高いです。そしてPS5はマルチプラットフォーム(PCでも可能なゲームとして開発する)予定なので、今後は他のメーカーもAMDに合わせて開発してくる可能性はかなり高いと思います。

Intelが現状でゲームなどの優位を保っているのは、ゲーム開発の会社が作るプログラムが、IntelCPUのほうが処理しやすいような作りになっているものが多い、ということがあります。しかし、AMDの処理に合わせて組めば、より高度な処理が行えるようになります。ゲームメーカーがAMDにアジャストした開発を行えば、ゲームプログラムもスムーズに処理できるようになります。

SONYが御旗を振ったのは、AMDにとってかなり大きな転機になるのではないか、と思います。

 

まとめ

PS5の発表を考えると、今後ゲームPCはAMDとなる可能性はかなり高いのではと思います。しかし今PCを新調する必要があるならば、Intelでミドルクラスくらいにとどめるのがいいと思います。

AMDは高性能だけど、対応機器が限られたりと思わぬところで躓いてしまう可能性が高いです。ここを見に来る人のほとんどは、それに対応する知識がないと思いますので、当ブログでは配信用にはまだIntelを推奨しています。

ただ、今後2~3年でこの状況も大きく変わる可能性もあるので、PCの新調は控え、スペックアップを中心にやり過ごせるのであれば、それも良い選択肢だと思います。

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