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RTX30シリーズの総評・前モデルとの比較評価・新技術の紹介

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さて、ようやくRTXのメイン、3070・3080・3090のリリースも終わり少しずつその性能も明らかになってきました。
今回は3070シリーズを中心に、前シリーズの2080tiと比較をして評価していきたいと思います。

 

前評判を超えてきた3070

 

RTX3070がしばらくGPU選択のメインになるだろう、という予測は概ね当たりそうだな、と感じる内容でした。具体的には、低電力化、レイ・トレーシング機能の強化、ベースクロックの上昇などが寄与して、性能的には2080tiとほぼ同等という内容で実勢価格は7万円前後というのは、正直に言って「破格」と言ってよい性能ではないかと思います。

各種ベンチスコアを見ていても、シーンによっては2080tiを上回ることもあり、その性能の高さ・コスパの良さが良くわかります。

 

浮き彫りになってきた4Kの壁

 

様々なGPUとの比較が行われていますが、3070の弱点というよりも、4K処理をリアルタイムで行うための壁、というのが浮き彫りになったな、と感じます。

というのも、先ほど「2080tiと同等・シーンによっては上回る」と書きましたが、これは全く嘘ではありません。しかし、2080tiと比較すると、まず3070が勝てないシーンがあります。それがヘビーな4Kのリアルタイム処理です。

4Kのリアルタイム処理は、重い処理になるとVRAMの占有が8GBを超えてきてしまい、3070のメモリの帯域幅が劣ることも要因として大きいため、処理性能自体が高くても単純なVRAM不足になってしまい、ここでは2080tiが勝ちます。

3070のVRAMは8GB、2080tiのVRAMは11GB、コアやその他の性能も違うので単純な比較は難しいですが、少なくとも「4Kリアルタイム処理をする場合、VRAM8GBでは不足するケースがある」というのは言っていいと思います。

3080との比較でみると、2080tiと3080なら3080が圧勝と言ってよいです。3080のVRAMは10GBですが、メモリの基本性能などの高さから、VRAMが1GB大きい2080tiよりも各種スコアは上回っています。

ここから考えられるのは

リアルタイム処理が優先されるゲームやライブ配信で4K画質を求めるなら、3080などVRAMが10GB以上のものを選ぶ方が良い、と結論づけられると思います。

逆にいうと、4K以下でのリアルタイム処理・動画編集などでコスパを考えるなら3070が最強、と言っていいでしょう。

一つ断っておきたいのは、4Kといってもゲームによってかなりの違いがあります。4KでVRAM占有が8GBを超えるゲームはあまりなく、そのレベルになるとさすがに3080を選択すべきですが、逆に言えばほとんどのゲームでは4Kでもそれなりに遊べてしまうのが3070です。

ですから一般的にGPUが必要、となる場合はまず3070で性能が足りるかどうか、を考えればよいと思います。

おそらく年末商戦には3070を搭載したBTOのPCが多く出回り、3070単体の値引きも多少あると思います。そのタイミングで買い替えを考えている人は多そうです。

 

4Kの一般化が現実的になってきた

 

というのもまた同時に言えそうです。

3070の価格と性能を考えると、GPUスペックの全体的な上昇に大きく寄与すると思います。実際、1660シリーズはSuperで実勢2万を切るものも多くなってきていて、4K配信を視聴するだけならこれでも十分すぎるくらいです。

これはあくまでも予想ですが、ローエンドモデルに1660、ミドルエンドに3070、ハイエンドに3080、最上位に3090という感じのラインナップになってくるのではないか、と思います。

こうなってくると、4K配信の需要も一部では高くなるのではないか、と思います。モニターの低価格化はもう少し時間がかかりそうなので、すぐに4K配信に対応すべきとは思いませんが、少なくともゲーム配信などでは4Kの需要は高くなってくるのが早そうです。

しかし、PCとスマホ・タブレットの普及差を考えると、まだまだフルHDでの対応がメインになってくるとは思います。スマホやタブレットでフルHDと4Kの差はおそらく感じれない場合の方が多いです。

5Gの普及も世界的に遅れている現状を考えると、フルHDが基準という時代はまだ続きそうでが、一部で4Kの需要が高くなることも考えられる、という状況になってきています。

 

SLIなどの次世代機能はまだ一般化しないが

 

NVLinkやSLIについては3090のみ対応、という現状を見ると、高画質で高フレームレートの一般化はまだかなり先の話になりそうです。現状、RTX IOなどの新機能の開発は、4Kへの対応強化とみる方が普通で、結果的にフレームレートへの上昇はありそうですが、現状はハイエンドの追求よりも、平均的な処理の底上げを考えている、と推測しています。

普通、動画やゲームデータの転送というのはSSDなどのストレージからCPUが吸出し、メモリに配置、そこからGPUのVRAMへとデータが転送されていきます。「DirectStorage for Windows」という新技術はSSDから直接GPUに転送する、という仕組みで、具体的にはゲームのロード時間がめちゃくちゃ短くできる技術で、RTX IOはこれを最適化する技術ではないか、という感じです。そもそもDirectStorage for Windowsがまだ実装されていないので、これはもう少し先の話になってきます。ですが、近いうちにグラフィックデータの取り扱い方が大きく変わる可能性がある技術です。

そしてRTX IOは16シリーズでも対応させる予定とのことなので、各GPUでのフレームレート上昇よりはラグが出にくくなる、と考えていいと思います。

 

個人的に思うのは、ダイレクトにデータをやり取りする技術が生まれてきているのであれば、キャプチャボードとGPUを接続する端子が一つあれば、4K配信がめっちゃやりやすくなるのでは、と思っています。

結局のところ、配信でCPUエンコードが優位になる状況というのは、転送でボトルネックができてしまうためであり、そもそもデータを直接投げる道さえ作ってしまえば、処理自体はGPUの方が得意なわけですから。

 

NVIDIA Reflexという機能も発表されましたが、これはシステム側で発生するゲーム画面へのラグを小さくする、という技術でレスポンスの改善(といっても一般人では感知できないレベルが多いと思う)を狙っているようです。

結局のところ、GPUの性能強化はもちろん考えているでしょうが、一連の発表から考えられる開発志向は、VRAMや転送を最適化しようとしている感じです。

 

まとめ

 

今回の30シリーズの発表で、前モデルの価格低下はもちろん、各種アップデートが用意されてきているので、ゲーム・動画業界的にはかなりいいニュースが多いです。

ここから配信技術にどう影響してくるかはまだ未知数ですが、何かしらの影響が出てくることは必須だと思います。ただ、4K配信は周辺機器がまだめちゃくちゃ高価です。例えば、ビジュアルミキサーはHDMIなら10~15万くらいが平均ですが、4Kになると100万をふつうに超えてきます。

これらを考えると、ゲームなどの配信では4Kが増えてくる(ミキサーとかがいらない)可能性はありますが、マルチカム配信はまだフルHDがメインの時代が続きそうです。

次回は文化庁の助成金関連で紹介したいのもあり、配信機器のミキサーあたりを記事にしたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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