最近、助成金関連とか配信技術解説のお仕事が増えましたが、今って結構チャンスだなーと個人的に思っています。
配信関連の機器がめちゃくちゃ売れており、当ブログもちょこちょこと売り上げに貢献させていただいております。配信は小回りが利く人に有利なビジネスモデルで、既存業界もプラスにこそなれど、対応できればマイナスには決してならないということがわかってから、むしろこれは追い風である、くらいに思っています。
わしも定期配信を何かしようかなーとか考えています。
それに合わせて最近は配信用PCなどの解説が多かったのですが、PCのパーツに着目した記事は書いていなかったなとふと思いまして。
3070が29日あたりから発売開始になる予定に合わせて、自作PC系の記事も書く予定なので、今日はその前にCPU、特にAMDも含めた情勢などを「個人的な主観で」適当に書きなぐっていこうと思います。これは違うだろというオタクの先輩方のツッコミはどしどしお待ちしています。
最近のパーツ事情を簡単に
とりあえず、いまPC組むのは時期が悪い、というのは色々なところで書いていますが(2020年10月中旬現在)、まずその理由の最初はマザーボードとCPUです。
マザーボードはパーツをぶっ刺していく、いわゆる基盤のことですが、こちらの「チップセット」というのが様々な規格を決定します。これは基本的にCPUメーカーが決定・作成しており、その中でもデータ転送で重要な「PCI」という規格があるのですが、ざっくり言うとこれはデータをやり取りする速度などの規格です。
こちらのメイン規格が現在は3.0なのですが、4.0はすでに規格として出てきています。AMDはすでに一部対応していますし、Intelは現実的に対応できていない状況。
しかし一方でグラフィックボードメーカーNVIDIAのGPUは4.0対応のRTX30シリーズをすでに販売しています。
PCのメインではなく、周辺の方が規格対応が早いとはこいつぁいったい全体どういうことなんだいIntel、となる諸先輩も多いと思います。わかりますその気持ち。
ここで唐突にIntelの株価を見てみましょう。
悲しいくらい下がってます。7月に暴落しているのですが、これはCPUのプロセスルール研究が一年くらい遅れそう、という発表をしたためこんなことになってしまいました。
簡単にプロセスルールというのを説明すると、要は「回路の細さ」です。CPUの回路が細くなれば、そのぶん多くのコア(PCの処理をする一番大事なパーツ)が搭載できるので、細いほど高性能、と思ってよいです。
Intelはもともと2022年まではこのプロセスルールを変更しない、としていたのですが、現状そういうわけにもいかんだろという空気感はすごくあります。しかも、変更しないではなく、変更できない・技術が追い付いていないというのはかなりの痛手です。
なぜかというと、ライバルのAMDはこの時遅れると発表された7nm規格のチップをすでに「販売」しているのです。ライバル会社がすでに発売しているレベルの研究が遅れてます、ってのは暴落する理由としては相当かと思います。
3月のコロナで一時的にどこも株安になり、その後ICT関連でPC需要が伸び、7月の発表で暴落。
プロセスルールはメーカーによってnmの規格が違うので一概には言えませんが、CPU性能単体で見ると、ライバルに負けこんでいる印象は否めません。
そして最近はデータセンターの売上も低下しており、さらに下がってきています。
逆にライバルのAMDはこの発表を受けて爆上がりしてます。今年に入っておよそ倍、去年から考えれば4倍です。記事書くより株かっときゃよかったわ。
こんな感じ。
SONYのPS5でAMD使います発表もあってAMDは追い風がすごいです。今後、ゲームも含めてCPUのメインストリームはAMDに移行しそうな勢いがあります。
これらの状況の理由をわかりやすくするためにも、2社のCPU戦争について触れていきたいと思います。
Intel VS AMDの今まで
まず今までのCPU戦争におけるざっくりとした流れでいえば、シングルコア性能とマルチコア性能のせめぎあいがありました。
現在のCPUはマルチコアと言って、一つのCPUの中に、複数のコアが積まれています。この中の一つのコアのことをシングルコアと呼びます。単純にPCの処理を高速化しようと思ったら、このコアの数を増やすか、シングルコアの動作クロック(GHz・周波数)を上げることで処理性能を上げる、というのが一般的な考え方。
しかし同じ面積でコアの数を増やすと、トレードオフとして一つ当たりのコアの周波数(処理能力)は下がります。
これは放熱効率などが理由で、このためコアあたりの周波数の限界というのがあります。
CPUはシングルの性能、マルチ全体での性能、この二つの要素で計られます。
大まかには、AMDはコア数を伸ばす方向での開発を
Intelはコアあたりの周波数を高く保つ方向で開発が進みます。
しかし一方プログラム側に付きまとう問題として、複数のコアにどう処理を分散するかがあります。
「どれくらいの演算なのか」というので処理の最適は変わってくる、という問題です。
例えば、一つのコアで処理できるくらいの演算を、マルチで行うと、複数のコアにデータコピーを送っている間にシングルで処理できてしまう、という問題です。しかし、高度な演算を行う際は、マルチコアで分散させた方が、処理は当然速いです。
つまりコアの数を増やすとCPUの処理能力「全体」は高くできるが
その分シングルコアの性能は下がってしまう。
そうすると、一般的な処理をする際に、シングルしか使わない設定になっているプログラムは、コア数が少ないがシングルコア性能が高いCPUに負けてしまうのです。
そして具体的にマルチコアで処理する場合も、どのようにデータを振り分けるか、というのをプログラム側も適化させていかなければいけないのですが、具体的に例を出してみます。
これくらいの処理はシングルコア2GHz以上のコア4つで処理すると早いゾとなって4コアで処理するとします。
ここでAMDの最高峰CPURyzen Threadripper 3990X(64コア)のシングルコア性能を見ると2.9GHzです。
このシングルコアの性能でいうと、i5第10世代(6コア)と同じくらいの性能です。
この処理を二つのCPUで比較したときに、ほぼ同じ速度レベルで処理が終わります。下手したら、適化されている分Intelの方が速く終わります。
これをi7第10世代と比較すると、シングルコアの性能が高いi7がまず勝ってしまうのです。
もちろんこれは説明しやすくするための極論ではありますが、コアと処理の関係というのはこういうこと、と思ってもらえればいいです。
他にもプログラム側で設定するマルチコアの数を増やしすぎると、コア数が足りない場合すごく非効率な処理になってしまったりします。
このためある一定の基準を設けて、平均的に処理が速くなるように適化する必要があります。
その設定が、シングルコア性能が高めなIntelよりに今までなっていたために、特に一部のゲームなどでAMDの方が性能は高いのに処理が追い付かない、といった現象が起こっていました。マルチコア処理をゲームに組み込むのは開発コストが上がりやすい面などもあり、ゲームでは特にIntelが優勢な状況が続いていました。
そして次にGPUに目を向けていきます。
GPUの進化と特性について
そもそもGPUというのはグラフィックを処理する専用のパーツだったのですが、その高い処理性能をグラフィックス以外にも活用できるようにするためにNVIDIAが開発した技術がCUDA、という技術になります。ちなみにRADEONも同じような技術がありますが、普及していないので知られていないことが多いです。ここはあまり関係ないので割愛。
このようにGPUを汎用コンピューティング、グラフィック描画処理以外に活用することをGPGPUといいます。
これを活用した一番有名な例が、ビットコインマイニングです。
GPUとCPUというのは、そもそも得意な処理が違うのですが、並列性・演算密度の高い処理はGPUの方が得意で、複雑な分岐処理・演算密度の低い処理はCPUが得意です。ここからGPUに得意な処理をさせることを目的にCUDAが生まれ、Quadroという画像・動画編集に特化したGPGPUが作られたりしました。
といってもわけわからんと思うので、GPUが行っているグラフィック処理がどんなものか、説明します。
例えばゲームの画面を描画する、というのはGPUでも一般的な処理です。これをリアルタイムグラフィックといいます。これは、いくつかの複合技術で構成されています。一般的にゲーム描写というのは、物体の骨子を構成するモデリング、それに動きを加えるアニメーション演算、見た目を生成するレンダリング・シェーディングなどがあります。これらは、こう動いたらこうする、という小さな処理を膨大にこなして表現します。
CPUは分岐処理を行うのは得意なのですが、そのために処理経路が複雑になっているので、こういった大量の単純処理を行うのには非効率な仕組みになっています。
これを専用で処理する部分を作れば、より高度なグラフィックを表現できる、という考えからGPUが作られています。
そしてこの、小さな演算を大量にこなすのはGPUの方が得意ということから、GPUに処理を流用させるために開発された技術がCUDAなどです。エンコード(動画の書き出し)は動画にまつわる機能のためGPUが受け持つ処理、と考えている人は多いと思いますが、もともとエンコードはCPUで行う処理でした。これをGPUが得意なんだからそれを使えるようにしよう、とCUDA利用ができるようにAdobeなどのソフトメーカーが呼応した、という流れで今は動画エンコードはGPU処理が一般的です。
しかし、これらの背景もありIntelのCPU動画エンコード技術はけっこう高くなっています。このため配信などのリアルタイムで処理する動画エンコードは、CPUエンコードに優位、という状況があります。時間がかかってもきれいな動画にするためのエンコードはGPUの方が得意ですが、配信という時間内に最大の結果を出さなければならない場合、転送のレイテンシなども関係して、CPUエンコードの方が優位な環境はまだもうちょっとだけ続きそうです。
しかしRTX30シリーズと一緒に登場した「RTX IO」やWindowsのダイレクトストレージ機能でこれまた色々と変わってきそうな状況で、Intelはまさに窮地と呼ぶにふさわしいかもしれません。詳しくは次で説明します。
GPUメーカー昨今の事情
RADEONはもともとATIという会社の製品名だったのですが、これをAMDが買収したのはかなりセンセーショナルな「事件」でした。ATIはIntelへの部品供給が8割だったので、いきなりAMDに買収されたのは意外に思った人が多いと思います。
ATIは高い性能を開発して、高いパーツを作るというよりは、安価で堅実なパーツを作るという思向のメーカーで、現在もその名残はあります。逆にいうと、NVIDIAは高性能を高価格で販売する、最先端開発をする会社、という感じ。
AMDがATIを買収したのは、Intelと違い自前のグラフィック技術がなかったことが理由だと思います。しかしこれにより、必然的にNVIDIAがIntel寄りになっていきました。ですがIntelは自前でグラフィック技術を持っており、CPUにUHDグラフィックを搭載するなどで、ローエンドなGPUやコア内蔵用のGPUは需要がなくなってしまい、これまた必然的にNVIDIAはハイエンドなGPU開発に向かわざるを得なくなります。このころはNVIDIAにとって影の時代、という感じです。
しかし、2016年ごろからディープラーニングのブームが起こり、これにCUDA技術が適していこともあり、一気に成長します。ここから自動運転とAIの分野での超並列計算機の開発に投資が集まり、NVIDIAはその技術を発揮し開発トップに躍り出ることになります。今やこの2分野でNVIDIAは圧倒的な地位を占めています。
これをベースに、NVIDIAは高い技術を用いたGPUをリリースしました。それが今回のRTX30シリーズです。
もともとから高い技術はあったが、ゲーム業界の高齢化や斜陽もあり、ハイエンドなGPUは需要が高くない状況だったのですが、今回のコロナの影響もあり、ゲームユーザーの回帰、映像・配信へ乗り出す人もかなり増え、GPUはかなりの層に需要が出てくる結果になりました。
CPU内臓GPUについてもう少し。もともとAMDはCPUにGPUを搭載していないモデルも多く、このためGPUの搭載は必須と言ってよい状況ですが、AMDのCPUにもAPUと言ってGPU内臓のモデルもちゃんとあります。
もともとCPUとGPUはメモリ空間が全く別のため、ここがボトルネックになってしまいがちで、Intelに対抗もあり、AMDはAPUを開発し始めます。もちろんAPUが有効なシーンもありますし、これによって副次的にできた技術もあり一定の結果は得られていますが、現実的にはGPUを別にした方が全体的に高いパフォーマンスを得ることができるため、APUはそこまで人気ないです。性能的にはIntelのUHDよりは上だが、専用GPUには勝てない、という感じです。
AMDでも売れ筋なのはシンプルにクロックの高いCPUで、これを受けてAMDも素直にシングルコア性能も重視したラインナップも増やしました。これは内臓GPUの分、CPUに使える物理的な体積が少なくなってしまうことが原因で、結局ハイエンドCPUはグラフィック性能を付けるよりシンプルにコア数とそのベースクロックを高くする、という流れになっていきそうです。
ただ、内臓GPUの発想自体は間違っていなかった、と思わせるのは今回のRTX30シリーズで一緒に発表された「RTX IO」という技術です。これはCPUとGPUの間での情報転送がボトルネックになっていたので、そもそも処理をGPUに効率よくぶん投げるためのシステムです。みんな悩んでいるのは一緒でしたが、より現実的な回答をNVIDIAが提供した、という感じです。
発表されていたのはあくまでも本来のGPUとしての、グラフィック処理のための技術なので、エンコードなどのCUDAでこの技術が使えるようになるかはまだ未定ですが、これを配信に使える速度で処理しているのであれば、配信技術に流用する可能性は高いと思っています。
というのも4K以上の配信においてはGPUエンコードが優勢でしたが、ラグの問題もあったので、これを配信のエンコード処理に使うAPIが出れば、ラグも改善されるかもしれません。もしそうなれば、配信でもCPUエンコードよりGPUエンコードが主流になってくる可能性は十分にあります。
と、ある程度の「主観的な」説明が終わったところで本題に戻ります。
Intel冬の時代
つまりこんな感じの状況があり、Intelは一歩どころかライバルにも周辺機器メーカーにも数歩遅れた状況にあり、かつ株価も下がって投資が満足に受けられない環境を考えると、かなり厳しい位置にいます。
NVIDIAはディープラーニング分野・自動運転分野ですでに高い売上があり、GPUはもともとの根幹事業でもあることから、同社の技術を見せる最大ポイントの一つ。すでにNVIDIAはIntelに頼っておらず、周囲環境はともかく、高い性能の機器を提供する、というスタンスになっていると思います。
AMDへの投資の集中、Intelへの投資撤退を見ると、今後メインストリームはAMDに優位な状況になってきているのは間違いないと思っています。実際に去年ごろからIntelの不調は噂になっていて、企業ではIntelよりもAMDを選択するケースは「劇的に」多くなっています。
というのも、企業でのPC利用、特に開発分野では専用機としての扱いがほとんどなので、AMDでしっかりと構成したほうがメリットがすでに高くなっています。第三世代からはかなり相性問題も少なくなり、ゲームでも相性が悪いものも少なくなってきました。これを受けて周辺メーカーも、この環境に対応していくことは自然な流れではないかな、と思います。
一方で民間の汎用機ではまだIntelが主流なのは、「チップセット」が大きく関係してきます。チップセットは様々な処理の根幹ルールを持っているCPUメーカーが提供するパーツ、と思ってもらえれば良いですが、周辺機器開発のほとんどはIntelのチップセットに合わせていました。これはその方が開発が楽だから、というとても単純な理由です。このため現行ではIntelチップセットに対応した商品が普及していますが、企業がすでにAMDに乗り換えているのを見ると、そこでの買い替え先の商品・サービスなどを開発すれば当然売れますので、今後はAMD対応の周辺機器も増えてくると思います。
もう一つ、グラフィックボードの用途がゲームなどのグラフィック描写よりもCUDA技術を利用した、超高密度演算に寄り始めている、という状況もあります。というのも次のようなサービスが出て生きています。
これは簡単に言うと、ゲームをクラウドでする仕組みです。
サーバーに高度なグラフィック機能を搭載した仮想PCを提供し、最先端のGPUでゲームをできる、という仕組みです。これによりPCとのパーツ相性も考えなくてよいし、ネット回線さえあればスマホでもPCでもマルチプラットフォームでゲームができる、というのは普通に考えて便利です。
これだけ高性能GPUが高価になってくると、やってみたいゲームのために相性やらに頭を悩ませながら環境を作るよりも、こういったクラウドを利用する方がメリットは高くなってきています。
PCは入力端末であり処理はセンター側でする、というクラウド的な仕組みが民生では増えてきているので、GPUはゲームなどのグラフィック演算よりも、動画編集やAIなどCUDA利用を想定したものの方がメインになってくるのでは、と思っています。
実際、4Kストリーミングを可能な回線環境はすでにそろってきているので、モニターさえ買ってしまえばこのようなクラウドゲームで最新のゲームが数年前のPCでも増設なしに遊べてしまうのは大きなメリットです。ゲームメーカーも、こちらとの複合プランを提供したり、3か月分を無料プレゼントなどのマーケティングもいろいろと考えられます。
長くなりそうなのでまとめますが、こんな状況なので、GPUはすでにグラフィック以外の用途でも使われるPCの増設パーツの一つ、という位置づけが近いと思っています。そして相性を考えなくてよいならAMDの方が性能は高く安いラインナップが多い、となればAMD購入の選択肢は増えると思います。
そしてAMDでもRTXは搭載できるので、ハイエンドを求める人は早めにAMDに移行すると思います。
3990XにRTX3090でSLI構成を試したぜ!という海外猛者の動画ですが、こちらをみると確かに最高パフォーマンスは出ていますが、実際のところスペックが高すぎてそこらのゲームでは比較できないレベルです。
ただ、AMDでもRTX・GTXは問題なく搭載は可能、ということは言えると思います。これはハード的に問題ない、というだけでプログラムとの相性は今後の開発の指向による、とだけ念のため言っておきます。
実際に相性問題が多かったのは第2世代までで、第3世代からはかなり環境は良くなっています。
こんな感じの状況なので、Intelにとって今はかなり厳しい時期になっている、と思います。
そろそろパーツの話に戻ります
メモリのおはなし
実はメモリもDDR5規格がすでに発表されています。DDR5 DRAMは4800~5600Mbpsの転送速度をサポートしており、DDR4 DRAMと比較して1.8倍の転送速度を誇り、毎秒9本のフルHDムービー(容量5GB)を送信できるらしいです。
もうわけがわからないよ…
ちなみに現在よくあるDDR4の転送速度は規格にもよりますが、2666で21.3Gb/s、2933で23.4Gb/s、最高で4266の34.1Gb/sで、DDR5は単純に45Gb/sくらいの性能、という感じでしょうか。
一応、配信などのリアルタイムでの処理が重要な場合では転送速度は大事ですが、一般的な使い方でメモリの動作クロックを気にするような必要はまずありません。
ですからメモリってどこがいいの?と聞かれたら、値段は安めで好きなの選んでいい、ただ、AMDの場合はCPUの世代によってはメモリチップとの相性もあるのでPCショップで相談する方がいいよ、と言ってます。
実際、メモリのチップが変わったら相性変わることもあり、メーカーによって同じロットでもチップが混在していたりなど、バルクではありうるので、安いメモリを買うときはお店の人に確認する方がいい、と私は思っています。Intelなら気にしなくていいですけど、お店によっては相性保証してくれるところもあるので、AMDで組む際はひいきのお店があると便利です。
こんな感じでPC業界は過渡期である
というのが個人的な総評です。
とりあえずいろいろと様子見したほうがいい時期で、マザー・チップセット、Ryzenの第4世代の発表、RTX30シリーズの出そろい待ち、メモリの規格変更の可能性、周辺メーカーのAMDへの対応などを考えても、今は正直時期ではない、という感じです。
ただ、業務に使うPCで必要なものは当然買うべきです。
結局のところ、現行のモデルはIntelを選んでもAMDを選んでも値段と性能の差は正直そこまで大きくありません。第10世代が実質的なベースアップの廉価版であることが逆に幸いし、AMDとIntelの価格差はあまりなく、むしろIntelの方が安くなっているモデルも多いです。具体的にはi5あたりは同性能のRyzenより安くなっています。そしてよほど重い処理をしないかぎり、現行ミドルクラス以上のモデルであればどちらでもまず困ることはないです。
先ほど紹介したRTX IOも、現行のモデルでも使えるようにアップデート予定とのことなので、単純な性能との価格差を考えて、すぐに必要でなければ3070を待った方がいいですが、20ではなく16シリーズであれば、2万円ほどで新品が買えてしまうので、とりあえず買ってもよいレベル、という感じです。
ですので、今年中に買う・組むとしたら第10世代のi5~i7あたりに3070を搭載、というのが年末にはやりそうだなぁという予感がしています。AMDに周辺が対応し始めるのにもう少し時間がかかりそうなので、ある程度自分の使用環境が固まって、AMDでも問題ない、と判断できればAMD第4世代への乗り換えを私も考えています。
まとめ
当ブログはIntel信者なのか!と言われてしまいそうな記事が多かったので、今回は贖罪も込めてAMDを中心に、現在のPC界隈がどんな状況なのか、まとめていきました。
ただあくまでも主観的なイメージでの話なので、これは違うだろ、というツッコミはむしろお待ちしています。
個人的にはAMDへの乗り換えは望むところなのですが、現状、周辺への対応力を考えるとまだIntelをおすすめしたい気持ちなのは、AMDは思わぬところでつまずくことが多々あった、という経験もあります。特に配信などの周辺機器を多く接続する解説記事で、AMDをメインにして細かいところまで対応を掲載すると、記事の量が数倍に膨れる可能性もあります。
ただでさえ1記事が長い自覚があるので、ある程度の未来予想図と現行の環境から、多少の値段の高低より使いやすい最適解を提供するというのが一番良いと判断しています。
次回は、RTX3070のリリースが出たら、配信・編集PCの記事更新を、もしくは助成で買える周辺機器のおすすめの更新をしていきたいと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。